アメリカのしつけ
アメリカの人は、自由にのびのびと子供の自主性を尊重するような子育てをしているとイメージされている方も、日本には多いと思います。
だけど、以前「アメリカの教育は厳しい」でも書きましたが、アメリカの教育は意外と厳しいと感じる面もあります。
少し調べてみたのですが、実際にアメリカのほうが日本よりも子供のしつけに対して厳しいというデータもあるようです。
日米の比較
「なぜ子供に厳しい親ほど出世するのか」というタイトルで、慶應義塾大学教授の大垣昌夫さんの記事がプレジデントオンラインに掲載されています。
その記事によると、日米でのアンケート調査を比較したところ、日本人の親のほうが「甘やかし」が多いという結果になったそうです。
また、このアンケートでは、時間割引率が低いと言われる忍耐強い親ほど、現在の「いいこと」を子供に我慢させ、勇気を持って厳しく子供を突き放す親が多かったそうです。
ただ、日米の時間割引率(忍耐力)に関する差は、ほとんど見られませんでした。
このことから、大垣教授は、日本の文化的背景による影響が大きいと考えられているようでした。
つまりアメリカよりも、日本に子供を甘やかす親が多いのは、両国の文化の差によるものだと考えられています。
これらの調査結果を見ても、日本にはしつけに厳しい親が多いから、子供の自己肯定感が低いとか、自己主張できな子が多いといった見解は、かなり的外れだと感じます。
育児記事
こういったデータは育児関連の記事にこそ活かされるべきではないかと、私は思います。
ですが、この記事のカテゴリーはキャリアとなってます。
「幼い頃に母親と勉強すると学力が伸びる」や「意図的養育と放任的養育」で紹介したデータもそうですが、子供の教育を考える上で重要だと思うようなデータほど、育児関連の記事では、あまり取り上げられていません。
これは現在子育てしている親にとって、大きなマイナスなのではないかと感じます。
育児関連の記事の中には、イメージ先行で、データ等の裏付けのないものが多く溢れています。
データがなく偉い先生方が主観で語られる話は、今後新たなデータが出てくると共に、覆る可能性も十分にあるので、注意が必要だと思います。