イギリスの調査
少し前に、ある記事に掲載されていたデータを見て、幼児期は勉強なんてさせず自由に遊ばせた方が、かしこくなるというのは、やはり幻想だと感じました。
記事にはイギリスでに2000年に生まれた子どもを対象に長期間追跡調査をするミレニアム・コホート研究の結果が掲載されていました。
その研究によると、母親が子供の勉強に時間を使うと、子どもの認知能力を高めることが明らかになっているそうです。
さらに、子供の年齢が幼いほど時間投資の効果が高く、年齢とともに低くなっていくことが示されています。
例えば3歳と7歳では、3歳のほうが勉強の時間投資の効果が高く、7歳の子はほとんど効果がみられませんでした。
しかも3歳の時に勉強の時間投資を十分に受けると、年齢を重ねてからも認知能力をさらに伸ばす助けになるそうです。
つまり就学前のなるべく早い時期に母親が子供と一緒に勉強している家庭の子のほうが、後々の学業面では優秀になりやすいのだと思います。
以前SNSで2歳半の子供に勉強させるお母さんが批判されているのを見かけたこともありますが、データ的にみれば、その方は正しい教育をされていたのだと感じます。
ちなみに体験への時間投資でも、認知能力を高める効果があったそうですが、勉強への時間投資のほうが、認知能力を高める効果がより大きかったそうです。
この結果を見ても、やはり体験よりも勉強のほうが子供の認知能力を高めるのには有効だと感じます。
データのある育児記事
残念なことに、こういったデータを掲載している育児関連の記事は少ないです。
この記事も育児記事というより、教育格差関連の記事でした。
子育て関連の記事には、データの記載がないものも多く、数少ないサンプルをもとに語られることが少なくありません。
そして幼児期は勉強なんてさせずに遊ばせたほうが、後でかしこくなるとおっしゃる方は、いまだに多いと感じます。
そういった教育論を広めておられる方達の中には、科学者と名乗っておられるような方達もいて、本当に日々疑問を感じています。
そのような安易な意見や思い込みが、教育格差を広げる一因となってしまっているのではないでしょうか。