幼い子供が科学館に行く意味 | 普通の子がこつこつ頑張る中学受験

幼い子供が科学館に行く意味

吸収

以前、息子と同じ年の親御さんが、科学館に行ってもあまり吸収できている気がしないとSNS上で発言されていました。

そして、同じように感じている親御さんは、他にもいらっしゃるようでした。

その親御さんはSNSの情報を見る限り、机上の勉強よりも体験から学ばせることを重視されているようで、子供の後伸びに期待されているようでした。

だけど、そういう期待をして、親が子供を科学館に連れて行くのは、あまり良くないと私は考えています。

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学力を伸ばしたいなら

以前にも何度か書いていますが、私は体験からの学びに否定的な立場にいます。

ただ、幼少期の子供が様々な体験をすること自体は大切だと考えていますし、それが子供の学力に直結しなくても、十分な価値があると考えています。

ですが、もし学力面で子供を伸ばしたいと考えるのなら、体験よりも机上の勉強を重視すべきだと思います。

幼い頃に母親と勉強すると学力が伸びる」でも書きましたが、イギリスの調査では、幼い頃に母親と勉強した子供のほうが、親と体験をした子よりも、認知能力は高くなっています。

幼い頃に子供が母親と勉強すると、その後も子供の認知能力を上げる手助けになるそうです。

つまり、子供を学力面で後伸びさせたいのなら、体験から学ばせるよりも、幼い頃から机上の勉強を親が教えるほうが良い結果につながりやすいと思います。

優秀な子

世の中には体験から学べる子もいると思います。

ただ、それは子供がある程度優秀で、その子の興味関心と体験がうまく嚙み合った場合に限ると感じています。

逆に言えば、あまり優秀でない子の場合、体験と学習がうまく結びつかなったり、幼い頃に体験したこと自体を忘れてしまうこともあります。

ちなみに「体験から学べるのは優秀児」でも書きましたが、優秀ではない普通の息子の場合、今のことろ、これまでの体験と学習が結びついてると感じることは稀です。

あくまで個人の感想ですが、小さい頃にたくさん体験させたのに中学受験の勉強には全く役に立たなかったと感じていられる親御さんも多いと感じています。

有名な家庭教師の先生も、幼い頃に世界遺産をまわっても、社会の勉強が始まる頃にはすっかり忘れている子供もいるとおっしゃっていました。

だから、体験からの学びにはあまり期待しないほうが良いと思います。

先取学習

体験からの学びで成功する親と失敗する親」にも書きましたが、体験を直接学習に結び付けようとするなら、親も努力する必要があると感じています。

また、子供の理解度をきちんと把握して、年齢に応じた対応をすることも大切だと思います。

個人的に一番良いと思うのは、子供の理解度が上がってきた時に、机上の勉強をさせつつ、同時に体験させたり実物を見せることだと考えています。

科学館に行く時間がないのなら、家で実験するのでも良いと思います。

将来的にそういった時間を作るためにも、幼児期や低学年の時間がある時に先取りをせずに、体験ばかりを重視するのはよくなと感じます。

幼児期や低学年で体験ばかりに偏りするぎると、4年生以降で理科や社会を並ぶ時に、体験させながら子供にじっくり理解させる時間がなくなってしまうのではないでしょうか。

だからこそ、幼児期から低学年までは、体験もさせつつ、先取学習も進めておいたほうが良いと思います。

体験の意味

あくまで個人的な意見ですが、幼い子どもが科学館に行くことは、学習面で考えるなら、ほぼ無意味だと思います。

先程も書いたように、優秀な子が強い興味を持てば、後々中学受験の勉強に直接役立つこともあるかもしれません。

ただ大半の普通の子は、何も考えず触って動かして遊んでいるだけで、それは科学に関係ない他の玩具で遊んでいるのと、大差はないと思います。

もちろん息子も普通の子なので、科学館に行っても学習面で得られているものは、ほとんどないと思っています。

だけど、親と一緒に様々な体験して楽しかったという思い出は、子供の中にも多少なりとも残るのではないでしょうか。

そして、親にとっても、幼い子供と一緒に遊んだ大切な思い出になるのだと思います。

だからこそ子供がかしこくなるというような下心を親が持ってしまうと、その大切な思い出が、まるで無意味で無価値なものに思えてしまう危険性があると感じます。

世の中には、色々体験させたのに覚えていないと嘆く親御さんや、その怒りの鉾先を子供に向けるような親御さんもいます。

それは本当にもったいないと思うので、体験と学習は切り離して考え、体験はあくまで親子の思い出づくりだと考えておくほうが良いと思います。

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