ギフテッドの上辺の才能 | 普通の子がこつこつ頑張る中学受験

ギフテッドの上辺の才能

未来のエジソンやアインシュタイン

以前、「ギフテッドを特別視することの弊害」でも書いた民間でのギフテッド教育で先行したNPO法人翔和学園ですが、ギフテッドの教育に挫折した理由は他にもあったようです。

もともと翔和学園は「IQの高さゆえに学校の授業に魅力を感じなかったり、才能の凸凹の凹の部分ばかり指摘されることで意欲をなくしたりする子が多い」と考えていました。

だから「恵まれた才能を生かして凸を伸ばすことに特化すれば、社会にイノベーション(技術革新)を起こす未来のエジソンやアインシュタインが生まれるのでは?」考えたそうです。

そのような目標をかかげ、2015年にIQ130以上を目安に選抜した小学生によるアカデミックギフテッドクラスを設けたそうです。

相対性理論に言及

イノベーションが目標だったので、特に理数系が得意な子を募集したそうです。

他のクラスで行っている基本的な課程は最小限にして、子どもたちがそれぞれ関心がある分野を重点的に学習させました。

学習発表では、様々にインターネットを駆使して様々に調べて相対性理論に言及する子もいたそうです。

翔和学園の職員では教えられないような高度な内容も多く、理系の大学院生や英語講師といった外部の方を、講師として招いたそうです。

理想と現実

だけど、実際の現実は厳しいものでした。

ギフテッドクラスの子供たちの将来の働き場になると想定した、IT企業の技術者や大学の研究者に視察に来てもらい意見をもらったところ、評価は大変厳しいもので、甘さを痛感されたそうです。

専門家の人達から見れば「小学生にしてはすごいが、このレベルの子は高専にはたくさんいる。」「ネットで調べた形式的な知識はあるが、科学の基本的概念の理解が浅い。」という見解だったそうです。

さらには「周囲の助言にあまり耳を傾けず、実験に失敗した時の諦めも早い。これでは厳しいよ。」とも言われたそうです。

日本でも数人程度のずば抜けた才能のある人は、別かもしれません。

でもIQ130程度で上位2%程度の才能の子は、見せかけのイノベーションを伸ばすよりも、発達障害の症状を緩和するほうが大切なのではないでしょうか?

例えば何かを開発するためには何度も実験と失敗を繰り返さなければいけないことが多いと思います。

そこで忍耐力が育っておらず、失敗の度に、すぐに怒って投げ出してしまうようでは、将来何も創ることはできないでしょう。

むしろ平均IQが120程度と言われる東大の子供達のほうが、よほど忍耐強く、何かを創造する力を持っているのではないでしょうか。

IQが高いこと自体は悪いことではないと思います。

でもその、IQが130を超えていたとしても、高低差が大きいほど、IQ120で高低差のない子よりもできないことが多いのだと思います。

だからこそ、尖った部分で突き抜けさせようとするよりも、当たり前のことを当たり前にできるようにしてあげたほうが、その子の幸せにもつながりやすいのではないでしょうか。

結果

偏差値130を超えるギフテッドと言われる子でも、将来的に良い結果を出せない子は多くいると思います。

それは「IQが高くても勉強ができるとは限らない」や「ギフテッドとノーベル賞」でも書いたように、IQが高いことと、勉強や仕事ができることは必ずしも連動しないと感じます。

だから好きなことを伸ばして成功した例ばかりに目を向けるのでなく、不登校や引きこもりになって困っている親御さんの例にも目を向けるべきだと思います。

自分の子供のIQが高いと、何か特別な才能を持っているかのように感じがちですが、逆に障害の部分が足をひっぱることもあると思います。

だから、普通に暮らせるように幼い頃から療育していくことも大切だと思います。

翔和学園の例のように、上辺だけの才能を、幼い頃に持っていても、それで将来成功できるとは限りません。

十で神童 十五で才子 二十過ぎれば只の人という言葉もあります。

多くの子は只の人なので、むしろ不登校や引きこもりにならないよう、只の人でいられることを目指すべきだと思います。

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