IQ130
近年、IQ130を超えると、特別な才能がなくてもギフテッドと呼ばれます。
だけどインターネット上で高IQのお子さんを見ているとIQの凸凹が大きく、優秀児というよりは、むしろ困りごとを抱えたお子さんが多いと感じます。
それは当然だと思います。
「うちの子は優秀だからギフテッドだろう」といった理由で、WISCなどの検査を受けさせる親御さんは少数派だと思います。
実際には、WISCなどのIQ検査を学校から勧められて受けさせられる子が多いようで、今検査されているのは、学校で困りごとを抱えている子が大多数なのではないでしょうか。
つまり発達障害などの問題を抱えている子の中で、IQの高い子がギフテッドとして扱われているケースが多いと感じます。
ネット上でIQ130超えのギフテッドの子もよく見かけますが、やはり、そのほとんどが、やはり発達に問題を抱えている子だと感じます。
検査する子は限られている
IQは全ての子供が、検査するわけではありません。
優秀で、何でも器用にこなし、勉強もできて、先生の指示にも問題なく従える子は、例え高IQでも、生涯IQを検査する機会はないのではないでしょうか。
例えば、教育に力を入れている家庭の多い小学校の子供のIQを調査すれば、平均が100より高い可能性もあると思います。
実際に乳児期から子供のIQを上げようとしたアベセダリアンプロジェクトという実験では、子供が幼いうちはIQが上がっています。
もしSAPIXのα1常連の子供だけのIQ検査をすれば、ほぼ全員がギフテッドの基準を超える可能性だってあるのではないでしょうか。しかも凸凹が少なく、全てにおいてIQの高い子供が多いことも考えられます。
世界の様々な国の、めぐまれない家庭の子も含めて考えたら、IQ130は上位2%だとしても、今の日本でのIQ130以上が、上位2%で、ギフテッドと呼ばれることには、少し疑問を感じています。
そしてIQの高さと人間的な優秀さや、勉強ができるかどうかは関係ないとも思います。
極端にIQが低い子を除けば、高1Qで凸凹のある子より、平均よりも上で凸凹の少ない子のほうが、ギフテッドではなくても、勉強にはむいているのではないかと感じます。
発達障害
以前「ギフテッドを特別視することの弊害」でも書きましたが、ギフテッドと言われる高IQの子供達を特別視した結果、その子達は他の子を見下すようになりました。
そして親も子供の発達障害に向き合おうとせず、我が子がギフテッドであることにとらわれてしまう方もいるようです。
親は子供の高IQという情報に振り回されて、下手に高いろころを伸ばそうとするよりも、子供の困りごとを解決して、将来自立できるように育てることを考えたほうが良いと思います。