幼児期の先取学習で失敗するケース | 普通の子がこつこつ頑張る中学受験

幼児期の先取学習で失敗するケース

早期教育や先取学習

幼児期の早期教育や先取学習に否定的な方は多いと思います。

だけど、うまくやれば幼児期の早期教育や先取学習はメリットが大きいと感じています。

幼い頃に母親と勉強すると学力が伸びる」でも書いていますが、イギリスの調査では幼い頃に母親が一緒に勉強していた子供は認知能力が高くなり、その後も、子供の認知能力を伸ばす助けになるそうです。

また「東大生の就学前の先取事情」でも書いていますが、東大生の8割以上が就学前に文字の読み書きをマスターしており、足し算も半数以上の子が入学前にできています。

ちなみに東大生で入学前に九九をマスターしていた子の割合は23.3%で、東大生の4人に1人ぐらいの子が、先取りで九九をやっていたことになります。

これは一般的な割合よりも、かなり高いのではないでしょうか。

>> 息子のプロフィール

自信や学習習慣

幼児期の先取学習はうまくやれば、子供の自信にもつながりますし、入学前に学習習慣をつけることもできます。

さらに環境が一変する入学後の一番大変な時期に、新たなことを覚えさせずにすみます。

だけど、多くの人が早期教育や先取学習をすると、子供が勉強嫌いになるとおっしゃいます。

これに関しては、正確な数値などを見たことがなく、イメージだけで語られるていることが多いと感じています。

実際に幼児期に先取学習せずに入学した子と、先取学習してから入学した子を比べてみないと、どちらのほうが勉強嫌いになりやすいかはわかりません。

信念

先取学習した子と先取学習していない子のどちらが勉強嫌いになりやすいのかは、統計などがないのでわかりません。

だけど、世の中には就学前に先取学習をした結果、勉強嫌いになる子がいるのも事実だと思います。

個人的に先取学習が失敗しやすいと感じるケースがあります。

それは親に確固たる信念がなく、中途半端な気持ちで、何となく先取学習に手を出してしまうケースです。

こういったケースの場合、子供が勉強に対して、悪い成功体験を積んでしまうこともあると思います。

間違った成功体験

以前「勉強が習慣化しにくい理由」でも書きましたが、幼児期の子供に学習習慣をつけるためには、親にもしっかりとした覚悟が必要だと思います。

中途半端な気持ちで勉強を始めると「こんなに嫌がってるのに、無理してやらせたら勉強嫌いになるかも」という迷いが親に生じてしまい、習慣化する前に、勉強をやめさせてしまうこともあります。

そうすると子供は、勉強が嫌だとごねたら勉強せずに済んだという成功体験を積むことになります。

また、同時に勉強するかしないかの主導権を子供が握ってしまうことにもなります。

子供の気分次第で、日によって勉強したり、勉強しなかったりしてしまうと、幼児期の先取学習は失敗しやすいと感じています。

マイナス

嫌がれば勉強しなくてもすんだという経験は、子供にとって大きなマイナスになりかねません。

子供は過去の成功体験から学んでいくので、勉強は嫌ならしなくても良いという経験を早くに積むのは本当によくないと思います。

「回避癖を防ぐ」でも書きましたが、そういった経験が子供に回避癖をつけてしまう危険性もあります。

だから一度子供に勉強させると決めたのなら、病気や旅行などの特別な事情がない限りは、必ず毎日やるを貫いたほうが良いです。

ちなみに病気の場合は、体調が回復して遊びたがった時点で、まず最初に勉強を終わらせてから遊ばせることも大切だと思います。

そうでないと、仮病を使えば勉強しなくて良いと学んでしまう可能性があります。

デジタル機器

もうひとつ失敗しやすいと感じるケースがデジタル機器との関係性です。

「勉強のごほうび」でも書いていますが、私は勉強に対するごほうびはあっても良いと考えています。

ただ、勉強したらYouTubeやゲームを好きなだけやって良いというのは、あまりよくない気がしています。

「スマホの長時間使用で勉強の効果が消える」でも書きましたが、仙台市の調査では、長時間勉強して長時間スマホを使う子は、短時間の勉強時間でスマホの使用時間が少ない子よりも、テストの点が悪くなっています。

また「ゲームと正答率の関係」でも書きましたが、全国の小中学生を対象とした学力調査でもゲーム時間が長い子ほど、きれいに正答率が下がっています。

私の肌感覚ですが、幼い頃から長時間、ゲームをしたり、YouTubeを見てきた子は、勉強嫌いの子が多いと感じています。

例えば、30分勉強したら、1時間以上ゲームさせたりYouTubeを見させるというやり方は あまりよくないと思います。

ゲームさせたりYouTubeを見せるにしても、学習時間の半分以下の時間に設定し、幼児期は長くても1日30分以内の使用にしたほうが良いと、私は思います。

あとの時間は、読書やお絵かき、積み木やブロック、折り紙やごっこ遊びなど、デジタル機器以外の遊びをさせて過ごさせることをおすすめします。

ちなみに勉強のごほうびをゲームやYouTubeにすること自体も、個人的にはあまり良くないと私は考えています。

幼児期は本来スタンプやシールでも十分ごほうびになると思います。

幼児期から先取で子供に勉強させるのであれば、親もある程度の覚悟を持つことが大切だと思います。

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