ギフテッドの悩み | 普通の子がこつこつ頑張る中学受験

ギフテッドの悩み

子供らしいギフテッド

私はギフテッドと言われるお子さんと直接お会いしたことはありません。

だからギフテッドと言われる子は、精神年齢が高く、大人と同等の思考力を持ち、それゆえに同年代の子と話が合わないのだと思っていました。

ただ前に「ギフテッドが抱える苦悩」というテーマの番組を見て、一概にそうとは限らないのだと感じました。

その番組に出ていたお子さんはIQ140台だったものの、良く言えば大変子供らしい子で、私が想像していたギフテッドの子供のイメージとはかけ離れていました。

>> 息子のプロフィール

クイズ

その子は番組の中で、漢字の読み方のクイズをスタッフに出していました。

また散歩中にも、両親に元素記号のクイズを出す場面があったので、普段から親や周りの人間に勉強関連のクイズを出しているのではないかと思います。

自分の知っていることに大人が答えられない様子を見たり、「かしこいね」と褒められてばかりいると、自分は周りの大人よりも勉強できるという万能感が育ってしまうのではないでしょうか。

その子が実際にどう思っているかは知る由もありませんが、番組を見ていて、そういった危険性もあると感じました。

不登校

その番組に出ていた子は、半年ほど不登校が続いているそうです。

小学校では、簡単なことを何回も繰り返してやるので、それが嫌だという理由だそうです。

息子はギフテッドではありませんが先取はしているので、学校で習う内容の中には、簡単だと感じるものもあると思います。

また数年前に書けるようになっている漢字を、宿題で毎日ノートに書いています。

だけど授業は真面目に受けているようですし、宿題にも真剣に取り組んでいます。

そして、息子は学校が毎日楽しいと言っています。

周りに合わすこと

あくまで個人の妄想ですが、このお子さんの話を聞いていると、ギフテッドの苦悩というよりも、IQが高い子を親や周りの人間が特別扱いした結果、周りに合わせられない子になってしまったのではないかと感じました。

お母さんは、お子さんが勝手に勉強できるようになったとおっしゃっていました。

だけど自宅にはホワイトボードがあり、お母さんがホワイトボードを使って、お子さんに数学の問題を出されていました。

だから親が全く子供の勉強に関与してこなかったとは、私には思えませんでした。

また親御さんは、周りに合わせる努力を子供にさせるよりも、子供に合った特別な教育を望まれているようでした。

たぶん、そういった親の意識は、子供にも伝わっているのではないかと思います。

親の影響

先取りについてもギフテッドについても、私は同じ問題が根底にあると感じています。

本当に大人のような精神年齢の子は別として、この子のようにIQが高く、精神年齢は年相応の子の場合、幼いうちは親の意識次第で、子供の考え方も変わってくる気がしています。

ちなみに私が考える精神年齢の高い子は、少なくとも他人に突然クイズを出したりはしません。

普通の大人なら、例え自分が難しい漢字の読み方を知っていても漢字クイズは出しません。

息子も、たまに私にクイズを出してきますし、クイズが好きな子供は多いと思います。

そういった子供らしさのある子だからこそ、親の育て方次第で、この子の考え方は、ある程度変わる気がしています。

ギフテッド教育よりも大切なこと

例えば親が学校の勉強なんて簡単でつまらないとか、簡単なことを何度もやらせるのは馬鹿らしいという考えだと、子供もそう考えてしまいがちです。

だけど、幼い頃から周りに合わせることや、簡単なことでも何度もやることの大切さを、親が子供に教えていたら、子供の意識も違っていたかもしれません。

今この子に必要なのは、ギフテッド教育よりも、周りに合わせる教育なのではないかと思います。

世の中には周りに合わせられず、自分の興味のあることばかりを一方的にり話してしまう子もいます。

それは決して高IQだからという理由ではないと感じます。

例えIQが低くても、空気が読めずに周りに合わせられない子もいます。

だけど、そういう子も学校で集団生活をおくる中で、少しずつ周りに合わせることを覚えていけるのではないでしょうか。

ギフテッド向けの特別な教育も良いとは思いますが、社会性を育む上でも、集団生活で周りに合わせることを覚えることは大切だと感じます。

苦手

近年、子供の苦手を補うことよりも、子供の得意を伸ばしたほうが良いという風潮が強いです。

ただ、私は将来子供が困る部分に関しては、苦手な部分も克服できるようにしたほうが良いと考えています。

協調性や忍耐力を育てることは学力を伸ばすことと同じぐらい大切です。

息子も先取り学習をしているので、学校や塾の授業をまじめに聞くことの大切さや、周りと合わせることの大切さは、きちんと教えていきたいと思います。

息子は普通の子なので、この先IQをはかる機会は、たぶんないと思います。

だけど、もし息子のIQが生まれつき高かったとしても、きっと私はできる限り普通の学校に通わせて教育を受けさせたいと考えていたと思います。

本当に類まれなる才能を持った一部の天才は別ですが、そうでない子の場合、多少IQが高くても協調性や忍耐力を育てることのほうが重要だと私は考えています。

それに協調性や忍耐力がある子のほうが、自分の生まれ持った才能を生かすチャンスも、多く訪れるのではないかと思います。

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