自由
子供を自分で考えられる子にしたいと思う方は多いと思います。
ただ、自分で考えられる子に育てるというのは、そんなに簡単なことではないと感じます。
世の中には、自分で考えられる子に育てたいからという理由で、子供を自由にさせる方もいます。
だけど、そうやって育てられた子供達の中には、自分で考えるどころか、最低限のことすら、できなくなってしまっている子も多いと感じます。
あくまで個人の感想です。
モチベーション
以前ネット上で見かけた方は、自分が毒親に完全管理のもとで育てられたため、子供には自分で考えられる子に育って欲しいと、口うるさいことは一切言わずに育てたそうです。
その結果、お子さんはモチベーションがなく、何もしない子に育ってしまいました。
「回避行動を防ぐことの大切さ」でも書きましたが、親から自由に育てられすぎた子は、普段から回避癖がついてしまい、課題が難しくなると「やっても無駄」と感じて、モチベーションが保てなくなってしまうのではないでしょうか。
一方、毒親に管理されて育てられたとおっしゃっている親御さん自身は、自ら渡米しており、アメリカの会社が倒産して帰国してからも、派遣から正社員になったり、自分で考えて積極的に行動し努力できていると感じます。
「ボーク重子さん」で書いたボーク重子さんや、「高学歴という病」の著書である成田さんも、かなり厳格な家庭で育たれたようですが、お二人とも自分で選んだ道で人生を謳歌されているように見えます。
統計調査
管理型の親に育てられると、自分で考えられなくなるとか、自ら行動できなくなるという人は多いです。
だけど、これに関して、大規模な統計調査の結果などを見たことがありません。
限られた子供達を色眼鏡で見た先生方の感想はあったとしても、正式な調査結果や数値は出ていないのではないでしょうか。
ちなみに「意図的養育と放任的養育」で書いたように、学歴に注目するとすれば、放任主義で育てられた子供達のほうが低くなっているというのが現実です。
これまでの研究データがないものについては、今後新たなデータが出るにつれ、現在の価値観が180度変わっていくこともある可能性もあります。
だから自分で考えられる子に育って欲しいという理由で、単に子供を自由にさせるというのは、あまり良くない気がしています。
高圧的な態度で、子供の全てをガチガチに管理する必要はないと思いますが、やはり幼い頃は、親がうまく導いたり、子供に教えていくことも必要だと思います。