23区
以前、ネットで東京の23区ごとの平均年収や学力を比較する図を見ました。
その図では、やはり平均年収の低い区が、子供の学力の平均も低い傾向にありました。
さらに体力や運動能力に関しても、平均年収の低い区のほうが低い傾向が見られました。
学力と体力
こういった情報を比べてみることは、子供の教育を考える上で、とても大切だと思います。
ただ、なぜかその図を見て、体力をつければ子供の学力や将来の年収があがるかのような誤解をされている方もいらっしゃいました。
その図はあくまで親の年収と、子供の学力や体力を比べたものであり、子供の将来の年収については記載がありません。
また体力や運動能力で高い数値を示していた中央区や港区は、学力面での数値は、そこまで高い数値ではありませんでした。
逆に体力ではそこまで高い数値ではなかった文京区は、学力では一番高い数値を出しています。
だから、この図を見る限り、上位層のみを見比べると、体力と学力の関連性は低いと考えることもできるのではないかと感じました。
夢のある図
その図を見て、低収入の家庭が子供の学力を上げるのは絶望的だと感じる人もいるかもしれません。
でも、私は夢のある図だと思います。
なぜなら平均年収がそこまで高くない文京区が学力面ではトップにいるからです。
また学力だけで見るのであれば、平均年収500万円台の区でも、平均年収700万円台の中央区や港区よりも学力の高い区はあります。
つまり年収が高いほど学力や体力が高い傾向にはあるが、一定以上の年収がある場合、学力にふりきれば挽回できるチャンスもあるのではないでしょうか。
親の意識
大切なのは親の意識と、子供とのかかわり方だと感じます。
文京区が平均年収の高い他の区よりも突出して学力が高いのは、やはり教育に関心の高い家庭があつまりやすいということも大きな要因ではないかと感じています。
親の意識次第では、ある程度までは学力を引き上げることも可能なのではないでしょうか。
もちろん、もともと持って生まれた能力以上まで引き上げることはできません。
ただ学力の低い子供達は最初から学習に対する興味や関心が低かったり、やる気のない子も多いと感じます。
だから乳幼児期から手をかけて、意図的に接して行くことで、多少は改善することもできるのではないでしょうか。
実際に「幼い頃に母親と勉強すると学力が伸びる」でも書いたように、幼い頃に母親が子供と勉強すると、その後も子供の認知能力を伸ばす助けになるという調査結果もあります。
だから、教育面のサポートをなるべく子供が幼いうちからしていくことが、教育格差改善につながるのではないかと感じています。