不登校に関する実態調査
近年、不登校児が増えていますが、不登校の原因も多様化しているようです。
少し前に「いじめだけじゃない、不登校につながりやすい12のきっかけ」とい記事にのせられていた「不登校に関する実態調査」 という資料を見ました。
複数回答が可能な形式でしたが、その中には気になる項目もいくつかありました。
生活のリズムとゲーム
まず気になったのが不登校の原因を「生活リズムの乱れ」と答えた子供が34.7%、「インターネット、メール、ゲームなどの影響」と答えた子供が15.6%いたことです。
不登校関連の話では、昼夜逆転してもゲームやスマホばかりしていても、子供の好きにさせれば良いという人もいます。
だけど一度ついてしまった悪い習慣は、大人でも改善するのに強い意思が必要になります。
心が疲れているからと子供の好きなように生活させることで、元の生活に戻る可能性を奪ってしまっている気がしてなりません。
また、世の中には、ゲーム時間を制限するなどの過干渉が原因で子供が不登校になったと後悔されている方もいますが、子供の好きにさせると、ゲーム漬けになり昼夜逆転して不登校になることもありえます。
子供の生活リズムを整えたり、ゲーム時間をある程度制限することは、子供を不登校にさせないためにも必要だと感じます。
勉強が分からない
不登校の原因を「勉強が分からない」と答えた子は31.6%いました。
学校の勉強についていけない子が3人に1人ぐらいの割合でいるというのは、一般的な割合よりも、かなり多い印象を受けます。
この結果を見ると、前々から感じていたように、不登校家庭の子は放任家庭の子のほうが多いのではないかと感じます。
教育熱心な家庭なら勉強でつまずかないように先手を打っているでしょうし、普通の家庭でも不登校になるほどの勉強嫌いになる前には、何かしらの対策していると思います。
最近は過干渉が不登校の原因と言われることも多いですが、少なくとも子供の学習面については、ある程度、親がかかわっていくほうが良いと思います。
親子仲
「親との関係」が不登校の原因だと答えた子は14.4%でした。
親が原因で不登校になるという話もよく聞きますが、むしろ不登校児は親子関係の良い子のほうが多いのではないかと最近思っています。
少なくともこの数値を見る限り、不登校を親のせいにするほど親子関係が悪くなっている家庭は、少数派だと感じます。
ちなみに私の知っている不登校家庭も、親は放任主義で、親子仲は良く、友達のような親子でした。
そしてネットを見ていても、不登校の家庭は親子仲の良い家庭のほうが多いと感じます。
中には親が子供の言いなりになってしまっているようなケースもあり、親子仲は良いものの、その関係性には疑問を抱いてます。
思い当たることがない
不登校の原因について「特に思い当たることがない」と答えた子は5.6%もいました。
これは他の項目とは重複しない項目だと思うので、特に学校に行きたくない理由も思い当たらないのでしょう。
このようなケースの場合は、ただ自由にさせ続けても、将来的に学校に行く可能性は低いのではないかと感じてしまいます。
友人関係
やはり一番多いのは、いじめを含む友人関係で53.7%と半数を超えていました。
逆に考えるなら、友人関係で不登校になる子は全体の半分ほどしかいないということです。
そう考えると、不登校は親の育て方や対応次第で、ある程度は防げる可能性もあると感じています。
ただ、それは子供に干渉せずに自由にさせれば不登校にならないというような単純な問題でもないと思います。
「回避癖を防ぐことの大切さ」でも書きましたが、大切なのは幼児期から回避行動をとらせないようにすることなのではないかと、私は考えています。
そのためには、むしろ幼児期からの親の正しい干渉は必要だと思います。
また学習面についても、子供が遅れないように親がサポートすることで、不登校を防止する効果は多少あると思います。