天才の育て方
私はずっと前から思っていることがあります。
それは天才の育て方ほど、あてにならないものはないということです。
だけど世の中には天才の育て方を知りたがる人は多いと感じます。
才能を伸ばす子育て
もちろん天才の育て方の中にも、参考になることはあると思います。
ただ、それが子供の持って生まれた才能を伸ばす子育てなのか、それとも強制的に子供の能力を伸ばす子育てなのかの違いは、意識したほうが良いと思います。
本人の才能を伸ばすような子育てをしても、もともと才能がない子は伸びません。
それどころか才能のない子に対して、生まれ持った特性を伸ばすような育児をしてしまうと、悪い特性だけが大きくなってしまうこともあると思います。
その結果、社会に適応することが難しい子に育ってしまう可能性もあります。
佐藤ママ
私が佐藤ママの教育論が好きな理由は、強制的に子供の能力を伸ばす内容のものが多く、優秀児でなくても伸ばせる可能性を感じるからです。
例えばリビングからテレビを排除したり、強制的に兄弟全員が勉強する時間を作ったりすれば、普通の子でもテレビを見る時間が減り、毎日勉強する習慣がつきやすいと感じます。
逆に子供の好きなことを応援しましたとか、熱中してる時は好きなだけ〇〇させましたは、とても危険だと感じます。
子供の好きなことが勉強と関連することだった場合や、子供にずば抜けた才能がある場合は良いですが、才能のない子の場合は、良くない結果になることが多いと感じます。
好きなことを伸ばしたほうが良いという話を信じて、幼い頃から好きなだけ絵を描かせ、家にも絵を飾って褒めていたけれど、結局、人並み程度の絵しか描けないままだったという子もいます。
ちなみにその子は勉強が苦手で、親御さんは「こんなことになるのなら、もっと勉強させておくべきだった」と嘆かれていました。
現実
世の中には、才能のあるごく一部の子供達の成功例をもとに、育児論を語る人も多いです。
だけど現実は残酷です。
「有名付属大学に進学せずに夢を追う」にも書きましたが付属校への進学を蹴ってまで夢を追いかけた結果、後で後悔している人もいます。
過去に舞台女優だった女性が、最終的にホームレスになってしまい殺された事件もありました。
わずかな成功例の影には、成功を目指して失敗した人達が、その何倍もいるのです。
だから安易に我が子なら大丈夫と思うのではなく、まず親がきちんと現実を見ることが大切だと思います。
教育関連の本を読む際には、天才ではない普通の子にも通用する方法なのか、よく考えて取捨選択していくのが良いと思います。