東大前でおきた刺傷事件 | 普通の子がこつこつ頑張る中学受験

東大前でおきた刺傷事件

共通テストの日の事件

昨年の共通テストの受験日に東大前で人が刺されるという恐ろしい事件がおきました。

犯人は愛知県の有名な進学校に通う高校生でした。

事件発生当初は親に無理矢理勉強をさせられたことが動機だと言われていましたが、実際には親が子供に勉強を強要していた事実はなかったようです。

自ら勉強する

小さい頃から強制的に勉強をさせると歪むとか、後で問題が出ると言う人は多いです。

だけど、この犯人は小学5年生の頃に自ら勉強をはじめたそうなので、少なくとも親が幼い頃から熱心に教育していたわけではなさそうです。

例え自主的に始めた勉強であっても、子供の性格や周りの環境によっては、この子のように勉強が原因で歪んだり、罪を犯すこともあるのだと思います。

負けを受け入れる

勉強で歪まないために大切なのは、自主的に勉強するかどうかよりも、負けることを受け入れる気持ちを育てることだと思います。

人と比べるのではなく、自分の中の成長に目を向けられるような子に育てることが大切だと感じています。

そう考えると、彼が幼少期から親主導で勉強をはじめて、早くから上には上がいることや、超えられない壁があることを知っていたら、このような事件はおきなかったかもしれません。

ちなみに父親は、ある冊子で、コロナ禍の休校期間を「中学校上がりの同学年の猛者たちに追いつく好機」と書いていたそうなので、子供の闘争心を煽っていた可能性が高いと考えています。

理想的な親

親が何も言わなくても子供が自分で勉強するようになり、高校受験で有名進学校に合格した。

そして次は東大理Ⅲ合格という目標に向け、自ら必死で勉強する我が子を応援していた。

一見すると、とても理想的な親に見えます。

でも子供の行き過ぎた競争心や過度なプライド、偏差値に対する異常なこだわりについて、親は止めるべき立場だったのではないかと私は思います。

これは中学受験でも同じように感じているのですが、才能のない子が遅くにスタートしてしまうと、親も子も努力だけでは追いつけない壁があることに気づきにくくなる気がしています。

生まれつきの才能には個人差があることに親子共に遅くまで気づけなかったことが、この事件を引き起こしたひとつの要因ではないかと、私は考えています。

そういった意味でも早めに勉強を始めるのは悪いことばかりではないと思います。

自分の才能を正しく把握し、届く範囲の目標に向かって一生懸命頑張れたなら、受験にまつわる不幸な事件や出来事は減らせるのではないかと感じています。

東大理Ⅲでなくても良い大学はたくさんありますし、御三家でなくても良い中学はたくさんあります。

努力すれば何でも叶うと考えてしまうと、親子共に辛くなる可能性が高くなると思います。

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