低学年からの通塾
私は低学年からの通塾には、どちらかといえば賛成派です。
ただ息子を実際に通わせてみて疑問に思うことも増えてきました。
最近では、低学年からの通塾については、昔よりも中立に近い立場になってきたと感じています。
特に低学年からの成績によるクラス分けは諸刃の剣だと感じています。
新2年生
息子の通うサピックスの校舎でも既に新2年生のクラスでの授業が始まっています。
少し前に、初めて新2年生のクラスから出てきた子が「あんなに頑張ったのに、どうして〇クラス(最上位クラス)じゃないの?」と親御さんに詰め寄っている場面を見ました。
その子は前回の組み分けテストの結果が悪かったようで一番下のクラスに落ちてしまったようです。
クラスを意識する
息子も入塾後少しずつですが、塾のクラスを意識するようになりました。
過去には「〇クラスに落ちたらどうしよう」と、心配していたこともありました。
息子がそのような発言をした際には「低学年のクラスと中学受験の結果は、ほとんど関係ないし大丈夫だよ」「クラスが落ちることを怖がってたら中学受験なんてできないし、気にしなくていいよ」と話しています。
これまで多少のクラス変動はあったものの、息子は大幅なクラスダウンを体験したことが、まだありません。
この先、息子が大幅にクラスダウンした時に、どのような反応をするのか私にも想像がつきません。
あの子の姿は、息子の未来の姿なのかもしれないと思うと、余計に胸が痛くなりました。
クラス昇降のデメリット
私はクラス昇降を早くに体験することで、クラス昇降に慣れるという良い側面もあると思っています。
多くの子が塾に通いはじめる新4年以前に、偏差値やクラスの昇降に慣れていれば、4年生以降も、ある程度冷静でいられるのではないかと考えています。
その反面、早くから劣等感を抱いたり、努力しても無駄だと感じてしまう危険性もあると感じます。
偏差値やクラスは子供の努力がそのまま反映されるわけではありません。
たくさん努力して前の自分よりもできるようになっていても、偏差値やクラスは上がらない可能性があります。
それどころか周りの子も努力していれば、努力しても偏差値が下がることもあります。
テスト対策
子供のテストの偏差値が悪いと、良い点数をとらせて子供の自己肯定感を取り戻そうと、テスト対策をする親御さんも多いと思います。
それも間違ってはいないと思います。
だけど偏差値やクラスが基準だと、どうしても努力が報われないケースも出てきます。
だから低学年から、子供の勉強がサピックスのテスト対策ばかりになってしまうのは、あまりよくない気がします。
自己肯定感
子供が自己肯定感を失わないために、偏差値以外の基準を家庭内で作ってあげることも大切だと感じます。
例えば家庭学習でやっているドリルで満点がとれたらシールを貼って褒めたり、シールがたまったら、ごほうびと交換したりするのも良いと思います。
塾のテストとは別に、勉強で達成感を感じられる何かがあったほうが、偏差値が振るわなかった時も、やる気を失いにくいのではないでしょうか。
算数検定や漢字検定などの検定を目標に頑張るのも良いと思います。
ドリルの点数や検定試験なら、他の子と比べることなく純粋な子供の努力が反映されやすいです。
そうやって塾とは別の場所で、子供の自己肯定感を高めていくのも、ひとつの方法だと思います。