親の望み
子供に高学歴になって欲しいと思う親が批判されることは、わりと多いと感じます。
だけど子供には好きなことを見つけて成功して欲しいと思う親が批判されることは、ほとんどありません。
ただ分野にもよりますが、好きなことでことで成功するということは、高学歴よりになることよりも、ずっと高いハードルを子供に求めていることになるのではないでしょうか。
そして、そのことに親自身が気づいていないケースも多いと感じます。
高すぎるハードル
勉強は正しく努力し続ければ、東大は無理でも、それなりの大学には届く可能性が高いです。
だけど芸術やスポーツなどの分野で成功するのは至難の業です。
成功どころか関連性のある仕事につくだけでも、かなり高いハードルになるのではないでしょうか。
小さい頃からピアノを習っていても音大に受からない人もいますし、例え音大を出てもプロの音楽家として成功する人は、本当にごくわずかです。
好きなことをつきつめれば必ず成功して、それで食べていけるようになるわけではありません。
むしろ、その確率はとても低いです。
「有名付属大学に進学せずに夢を追う」でも書きましたが、大学に進学せずに夢を追った結果、低収入になり後悔している人もいます。
親が一生子供を食べさせていく覚悟があるのなら良いですが、子供が将来自立することを望んでいるのに、子供には好きなことで成功してほしいというのは、あまりにも子供に求めるハードルが高すぎると感じます。
親の覚悟
子供に好きなことで成功して欲しいと思って子供を応援するなら、親にも相応の覚悟が必要だと思います。
小さい頃から絵が書くのが好きな子供を応援して、家の中に絵を貼って褒めて育てたけれど、結局大きくなっても人並みの絵しか描けず、勉強は苦手になってしまったというケースもあります。
その子の親御さんは「こんなことなら、もっと勉強を頑張らせておけば良かった」と後悔されていました。
好きなことで成功できるケースはそれほど多くありません。
成功した人達は自分の成功をアピールしますが、夢に破れて低収入になり後悔していることを自らアピールする人は少ないです。
成功の影には無数の失敗例があることを、親は心にとどめておく必要があると思います。