不登校
近年、不登校が増え続け、不登校児のいる家庭も増えています。
そんな中で、誤った対処方法が広がっているのではないかと、最近危機感を抱いています。
以前SNSで、学校に行きたくないと泣き叫んでいた子が今は普通に登校している姿を見て、自分の子供も不登校初期に無理して連れて行った方が良かったのかもしれないと、後悔されている方も見かけたことがあります。
目に見えていないケース
「兄弟で不登校になる家庭」でも書いたように、親が子供を半強制的に学校に行かせて不登校にならずにすんだケースは、目に見えていないだけでかなりあるのではないかと感じています。
ネット上で見かけた話ですが、トラウマの克服には暴露療法が有効だそうです。
つまり学校で少し嫌なことがあってトラウマになりかけていても、そこで踏ん張って学校に通って、早めに克服するのが一番有効な方法なのではないでしょうか。
これは息子が幼い頃、幼児教育に携わる先生から聞いた話とも少し似ていると感じます。
その先生は、もし子供が幼稚園や小学校に行きたくないと言い出したら、最初が肝心だからすぐに相談して欲しいとおっしゃっていました。
早くに対応すれば、また行けるようになる子でも、一度完全に止まってしまうと、次に行くためのハードルが、どんどん上がってしまうそうです。
確かに人間は習慣化されていることは、多少嫌なことでも、自ら行動しやすいです。
それは毎日生活する上で私自身も感じていますし、息子を見ていても感じます。
逆に人は一度完全に止まってしまうと、次に動くためには、とても大きなパワーが必要になるのだと思います。
理由
なぜ、世間ではこれほど子供を無理に学校に行かせてはいけないと言われているのでしょうか。
それに関して、個人的に思い当たる理由があります。
例えば無理矢理子供を学校に行かせた結果、不登校にならなかった子の親御さんは、その出来事を深く気にとめることはありませんから、不登校関連の話題には出てきません。
だから、不登校にならないための有効な方法だと広まることもありません。
また不登校の専門家の方達も、不登校にならなかった家庭の人と話す機会がないため、そういった事例を知る機会は少ないのだと思います。
それでは逆に、学校に行きたくないという子を無理に連れて行こうとした結果、悪化した場合はどうでしょう。
そういったケースに陥った親御さんは、何度も後悔を口にしたり、無理して学校に行かせないほうが良いというアドバイスをネットなどに書き込みます。
そして不登校の専門家のもとを訪れます。
不登校の専門家は、やはり無理して子供を行かすと悪化するという認識を持ちます。
こうやって子供を無理矢理学校に行かせてはいけないという認識が大きな声となり、広まっていくのではないでしょうか。
子供による
学校に行きたくないという子を無理して学校に行かせたほうがよいかは子供によると思います。
ただ、一律ですぐに休ませるという判断が正しいとは、どうしても思えずにいます。
実際に今よりも強制的に学校に行かせる親が多かった時代のほうが不登校児は少ないです。
一部の子を除けば、少し強めに親が背中を押して行かせたほうが、不登校にはなりにくいのではないでしょうか。
もちろん不登校の原因が明確な場合は、その問題を解決した上で、背中を押すことが大切だと思います。