寝てから謝っても伝わらない
子供を強く叱って子供が寝てから寝顔にあやまるという話が、育児あるあるとして取り上げられているのをたまに見かけます。
そして多くのお母さんがそれに共感されているようです。
ただ私はこの話があまり好きではありません。
中には「子供はきっとお母さんの気持ちをわかってるよ」という擁護の声もあります。
でも寝ている時は意識がないし、子供が狸寝入りでもしていない限り親の声は子供に届きません。
例えば配偶者がひどい言葉を投げかけてきてショックを受けたとします。
そして自分が寝たあとに配偶者が自分の寝顔にあやまっていたら気がつきますか?
翌朝いつもどおりの様子の配偶者を見て、きっと反省しているだろうと思えますか?
私は全く気づかないと思います。
それどころか翌日普段通りにふるまう相手の姿を見て、少しも反省していないと憤りを感じると思います。
確かに子供は親の些細な変化や顔色をよく見ている時もあります。
だけど子供は親の気持ちを何でもわかっているわけではありません。
子供にあやまるなら寝顔にではなく、子供が起きている時にきちんとあやまるほうが良いと思います。
そして、きちんと言葉で愛情や親の想いを伝えたほうが良いと思います。
反省することは大切
親は子供の寝顔にあやまることで、自分の育児を反省するという意味もあると思います。
育児はトライアンドエラーの繰り返しだと思いますし、失敗したことのない親なんていないと思います。
そして失敗した時に、きちんと反省することは大切だと思います。
ただ、もし子供の寝顔にあやまって親が少しでもすっきりしているのなら、それは良くないことだと思います。
子供の寝顔にあやまって親だけ気持ちを吐き出しすっきりしてしまうと、親の本当の気持ちは余計に子供に伝わらなくなります。
反省することは大切だと思いますが、子供の寝顔にあやまることで、その気持ちが薄れてしまうようなら逆効果だと思います。
あやまるなら是非子供が起きている時に
本当に悪いと思っているなら、子供が起きている時にきちんとあやまるのが良いと思います。
すぐにあやまるのが難しい時は少し時間を置いてからでもいいので、落ち着いて罪悪感が出てきた時点で、なるべく早くあやまることが大切だと思います。
どんなに遅くても、その日のうちには必ずあやまったほうが良いと思います。
小さな子供ほど次の日になると前日の出来事を忘れてしまうことが多いです。
だけどショックを受けたという気持ちだけは、ずっと心の奥底に残ると思います。
その状態が日常的に長く続けば、子供は親の自分への愛情を疑うようになってしまうこともあります。
だから強く叱りすぎたと思った時は、なるべく早めにあやまって子供にきちんと言葉で愛情や気持ちを伝えたほうが良いと思います。
子供にあやまるなら、是非子供が起きているうちにあやまってください。
そのほうが子供との関係もよくなると思います。