がんばりやの女の子
前にインターネット上で、子供の行き渋りに悩むお母さんが、とても明るくがんばりやの女の子の両親に、これまで子供をどのように育ててきたのか聞いてみたという話を見かけたことがあります。
その女の子のご両親は、子供が幼い頃は親が理想を押し付けて色々習い事をさてきたけど、子供がそこで「嫌だ」と言えたのが強みになったのかもしれないとおっしゃっていたそうです。
その話を聞いたお母さんは、ずっとやっていなかった通信教育を子供にどうするか聞いて、子供が「嫌だ」と言ったのでやめたそうです。
だけど本当に大切なのは、そこだったのでしょうか?
踏ん張る力
その女の子が小学校に楽しく通えているのは、もしかしたら意に沿わない習い事を幼児期にやらされた経験があったからなのかもしれません。
「嫌だ」と言ってやめた経験が効いたのではなく、途中まで我慢して頑張った経験こそが、彼女を強くしたと考えることもできます。
前にもこのブログで書いていますが、コロナで父親が在宅勤務になり、子供に口うるさく言い続けた結果、家のいごこちが悪くなり不登校だった子供が学校に通うようになったというケースもあります。
例えば毎日美味しい物ばかり食べている人は、それが当たり前になり、少しでもまずいものは食べられなくなりがちです。
でも毎日まずい物ばかり食べてる人は、例えまずいものが出てきても、我慢して食べられる可能性が高いです。
それは普段の生活の中でも、ありえることなのではないでしょうか?
過去に大変な経験をしたことがある人ほど、あの時よりはましだと思って、多少の辛いことは踏ん張れるのではないかと私は考えています。
全てを信じるのは危険
ペリー就学前プロジェクトのような実験や、大規模な統計調査の結果なら、教育の効果や影響は見えやすくなります。
だけど実験や統計などの数値がない場合、実は効いたと思っていた育児法と真逆のことが、子供に影響を与えていることもあると感じます。
また「〇〇すると子供がダメになる」という価値観に親が流されてしまい、本当は問題のなかった部分が悪い部分だったと誤解してしまうこともあると思います。
親ですらそうなのですから、他人の子育てについて、何が効いて何がダメだったのかを判断するのは困難だと感じます。
だから偉い先生の話でも全てを信じてしまうのは、危険だと思います。
子供の教育関連の情報は、明確な根拠となる実験結果や数値などはなく、色眼鏡で特定の子供だけを見て語られたり、イメージだけで語られることが多いと感じます。
また根拠となる数値があったとしても「非認知能力の誤解」でも書いたように、記者によっては全く違う内容の記事になることもあります。
だから親は他人の話に流されるのではなく、何が子供にとって良いのかを真剣に考え、子供を見て慎重に判断していかなければいけないと感じています。
ちなみにこのブログも、私の色眼鏡を通じて見た意見を書いていますので、あくまでもひとつの意見として受け取っていただければと思います。