早期教育を受けていない子が後で伸びるのは当たり前
幼い頃から勉強してきた子よりも、幼い頃は自由に遊んでいた子のほが後伸びすると言われる方は多いです。
でも、よく考えてみてください。
これって当たり前のことなんです。
例えば最大で5倍まで伸びるゴムがあったとします。
既に3倍に伸ばした状態で6cmのゴムと、全く伸ばしていない状態で4cmのゴムがあったとして、どちらが後で伸びますか?
既に伸ばしているゴムの元の長さは2cmなので、最大でも10cmまでしか伸びません。
逆に全く伸ばしていない状態で4cmのゴムは20cmまで伸びます。
最初から自分の持っている力を最大限まで伸ばす努力をしてきた子が、後で伸びないのは当たり前です。
そして今まで努力してこなかった才能のある子供が努力をすれば伸びるのも当たり前です。
両者を比べて、早期教育しないほうが後で伸びるというのは、おかしな話だと思います。
比較対象がおかしい
人が生まれた時から持っっている才能は、決して平等ではありません。
努力すれば何とかなるというのは幻想です。
もちろん努力すれば、ある程度までは伸びますし、同じ才能を持って生まれた子供同士なら努力してる子のほうが伸びるでしょう。
ただ早期教育しないほうが伸びると言われる時に比較されるのは、大抵、早期教育を受けて途中で学力が伸び悩んだ子と、早期教育を受けずに優秀な成績を収める子です。
だけど早期教育を受けなかった子の中には、後伸びするどころか勉強嫌いになり落ちこぼれる子もいます。
そもそも早くから頑張ってきけど成績が伸び悩むような子と、遅くからはじめても成績を伸ばすような優秀な子を比べるのはおかしいと思います。
伸び悩んだ子と比べるべき対象は、後伸びした優秀な子ではなく、早期教育を受けていなくて勉強ができなくなってしまった子なのではないでしょうか?
遅くから勉強を始めて出来るようになった優秀な子と比べるべきなのは、早期教育を受けて、そのまま成績優秀に育っている子なのではないでしょうか?
また両者の子供達を比較する場合でも、どれだけ後で伸びたかという基準ではなく、偏差値や正答率などの平均値を比べるべきだと私は思います。
のびのび遊んで後で伸びる子
例えば遅くから勉強をはじめて準御三家に入れるような子は、のびのび遊んでいたから後伸びしたのではなく、早くからはじめていれば御三家に届くような才能のある子なのではないでしょうか?
高偏差値の学校に入るだけが全てではないですし、低学年のうちはのびのび遊び、入れる中学に入るという考え方は否定しません。
ただ小さい頃から頑張るよりも、のびのび遊んだほうが後で伸びて優秀に育つという考え方には反対です。
早期教育を受けていない子のほうが後で伸びているように見えるのは、先ほども述べたように、比べる対称がおかしいからだと私は思います。
低学年のうちはのびのび遊ばせて高学年で中学受験に参戦するのなら、子供が全く伸びなくても子供を応援し続ける覚悟が必要だと思います。
「中学受験と体力」にも書きましたが、学習面での体力はすぐにはつきにくいです。
宿題以外の学習習慣のない子は、まずは学習面での体力づくりからのスタートとなり、小さい頃から勉強してきた子供達よりも不利な出発となります。
ごく普通の子の場合は、進学塾の授業についていけない可能性も出てきます。
中学受験では新小4の入塾前に、6年生までの計算や漢字は終わらせておくほうが良いと主張される方も多いです。
低学年のうちは勉強させずに、のびのびと過ごさせたいと思うのなら、その点は親がきちんと理解しておいたほうが良いと思います。
ちなみに生まれつき優秀なお子さんの場合は、後から伸びる可能性も十分にあると思います。