自己肯定感
最近の育児論は褒めて自己肯定感を伸ばすことを推奨するものが多いと感じます。
確かに、その全てが悪いとは思いません。
だけど、過剰に子供を褒めすぎることに、私はあまり賛同できません。
本当に、褒めるべき時にきちんと褒めるのは良いと思いますが、常日頃から何でも褒め続けていると、それが当たり前になってしまう気がします。
ごほうび
幼い子供にとっては親から褒められるのは一種のごほうびです。
だけどそれを多用してしまうと、その状態が当たり前になり、ごほうびにはなりにくくなると思います。
うろ覚えですが、昔読んだ記事には、アメリカ人夫婦が、何に対しても子供をほめすぎた結果、わがままで、何でも一番でないと癇癪をおこすような子に育ってしまったと記載されていました。
普通のの子供は得意なこともあれば、苦手なこともあります。
得意なことばかりを褒める人もいますが、私はむしろ苦手なことが少し上手になった瞬間こそ、見逃さず褒めることが大切だと思います。
そうすることで、苦手なことでもやればできるという気持ちが子供にもわくのではないでしょうか。
習い事
最近、ある習い事の教室で過剰にお子さんを褒めている親御さんを見ました。
その子は見た目をは、少し大きいけど、入会時の最初の試験があまりうまくいかなかったようで、少し下の級から開始となったようです。
その結果、毎月昇級することになり、親御さんもとても喜んでいました。
ただ、その親御さんの褒め方が昇級試験に合格するたび「すごい、天才だよ」、「めちゃくちゃ才能あるよ」と、結果や才能についてばかり、過剰に褒められていて少し気になりました。
子供に自信をつけさせたい気持ちはわかりますし、本当に才能があるのかもしれません。
ただ、前にもブログに書きましたが、3回昇級試験に落ち続けて、習い事が嫌になり、やめてしまったお子さんもいます。
それに過剰にほめすぎると自己肯定感というより幼児的万能感のほうが大きくなりやすいと思います。
ほめることは大事だけど、何でも結果だけ見て褒めるのでなく、努力していることとセットでほめることが大切だと思います。
そして、できないからやめたいと言った時こそ、子供に努力すれば、困難を乗り越えられると思わせるチャンスだと思います。
そのためにも、普段から「天才」などと言って過剰にほめるのは、子供自身が自分のことを勘違いしてしまうので、良くないと思います。
子供が本当の天才なら良いですが、世の中の99%以上の子供は本物の天才ではないので、あまり子供をのせすぎるのも良くないのではないでしょうか。