視聴時間
少し前にですが、衝撃的な記事を読みました。
千葉大学らの研究グループが学術誌「JAMA pediatrics」に投稿した内容に掲載されたもののようです。
それによると、自閉症スペクトラムではない5万7980人を対象にメディア視聴時間を、0時間、1時間以上2時間未満、2時間以上4時間未満、4時間以上の5つのグループに分けて発達スコアを検討したそうです。
すると1歳、2歳、3歳の各年齢で5つの指標(コミュニケーション、粗大運動、微細運動、問題解決、個人‐社会)の1年後の合計スコアは、メディア視聴時間が長くなるほど低くなったそうです。
しかも、メディア視聴時間が長いと、1年後のメディア視聴時間も長くなる傾向が見られたそうです。
また、カナダでも「2歳、3歳、5歳のメディア視聴時間と発達を比べた結果、メディア視聴時間が長いと発達スコアが低くなる」という結果が出たそうです。
これは、本格的にスマホ育児について、考える時期にきているのではないでしょうか?
長時間
私は昔からデジタル機器やメディアに長くふれすぎることは危険だと考えてきました。
だから意図的に制限してきました。
特に最近のデジタル機器は昔のテレビとは違い、子供が興味のある分野のみを繰り返し視聴してしまう危険性があります。
それに、インターネット上には、エルサゲートなど危険なものも潜んでいます。
多くの知識や実物に触れ、家族とコミュニケーション能力をとらなければいけない時期に、その時間を削って動画を見せたりゲームをさせるのは本当に子供によくないと思います。
もし見せるなら1日最大でも1時間以内にして、親も一緒に視聴し、話せる年齢なら感想を語り合うのが良いと思います。
驚いた光景
昔ある少し高めのレストランに行った時、隣の席だったママ友らしき大人数グループが、子供が食べ終わったら一世にタブレットを出して動画を見せ始めました。
それを見て、本当に驚いた記憶があります。
ママ友と話したいがために、親が子供達をタブレット漬けにすることには、ものすごく違和感がありました。
これでは小さい頃から、レストランでは、静かにすることを教えるのではなく、食べ終わったらタブレットやスマホを見て待つことが当たり前になってしまうのではないでしょうか。
香川の条例
香川では、子供のゲーム時間は平日1日60分と、条例で決められています。
こういう条例はもっと全国に広がっていくべきだと私は思います。
そして、幼い子ほどこのような条例を守れるように、メディアの見過ぎは発達が遅れることを、産院や児童館などで広めていくべきではないでしょうか。
育児には手ぬきしてもいいところと、手抜きすべきではないところがあると思います。
メディアを毎日何時間も見せて、勝手にひらがなや数字や英語を覚えたと、喜んでいるような親もいます。
だけど、その子は、結局、他の部分で発達が遅れてしまう可能性があります。
だから、きちんと考えて適切な距離で使ってほしいと思います。