無気力と不安
以前、「不登校の原因の多様化」でも不登校の原因が昔とは変化していることを書いていましたが、今回さらに新しいデータを見つけました。
それは「令和2年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」という文部科学省のデータによるものです。
それを見ると小中高共に一番高い不登校の原因が「無気力・不安」となっています。
しかも小学校や中学校に関しては「無気力・不安」が半数近い割合を示しています。
これは、私自身も肌感覚で感じています。
特にどうしても学校に行けない理由はないけれど、何となく行く気がしないとか、少し嫌なことがあると行くのが面倒になるといった感覚です。
実際に私が知っている不登校の兄弟もみんなそんな感じでした。
楽しくなければ行かなければ良いし、面倒なら行かなければ良い。
学校に行かなくても成功している人はいる。
確かにそれは、本当かもしれませんが、割合的にみれば成功している人はごくわずかな少数派ではないでしょうか。
こういった意見が本当に正しいとは、どうしても私には思えません。
逆に8050問題のように引きこもり続ける若者も今後増えてくるのではないでしょうか。
悪い習慣
誰だって、仕事も家事も育児もせず、好きな事だけして過ごして、その生活に慣れてしまえば、元の生活に戻るのは強い意思が必要です。
子供が幼ければ幼いほど、それは悪い習慣として根付いてしまい、かえることは難しくなります。
最近は子供が学校に行きたくないと言えば無理に行かせてはいけないという論調が強いです。
だけど無理して学校に行った結果、不登校にならずにすんだ子も世の中にはいます。
ただ、そういう子供達は統計には残りませんし、親も大々的にアピールしません。
ですが、学校へ行かなければいけない強制力の強かった昔のおうが、不登校は今よりずっと少なかったのです。
嫌なことがあるから
生きていれば誰にだってひとつやふたつぐらいは、辛いことや嫌なことがあります。
だけど、それを少して我慢して、頑張って生きているからこそ、嬉しさや楽しさはより一層増すと思います。
例えば夏休みがあんなに楽しくて刺激的なのは、普段、学校に通い苦手なことも頑張ってるからではないでしょうか。
また、そうやって苦手なことでも頑張る中で、少しずつできるようになることで、成功体験を積み重ね、もっと頑張ろうという意欲が出てくるのだと思います。
逆に、毎日好きなゲームやって好きなように生きている子は、その単調なリズムにながされてしまい、他のことをやる意欲もそがれてしまっているのではないでしょうか。