非認知能力が遊べば育つと言われる理由 | 普通の子がこつこつ頑張る中学受験

非認知能力が遊べば育つと言われる理由

非認知能力

子供の非認知能力を伸ばすために幼児期や低学年の頃は、勉強なんてさせずに、自由に遊ばせましょうという方は多いです。

ただ「非認知能力の真実(個人的見解)」でも書きましたが、これは大きな間違いではなないかと感じています。

なぜなら非認知能力の元となったと思われるペリー就学前プロジェクトでは幼児教育を受けたグループと受けなかったグループで差が出ており、この差こそが非認知能力が育った結果だと言われています。

つまり大人達が教育的な干渉をせずに自由に育った子供達のほうが、実際には非認知能力が低くなっているのです。

理由

それでは、なぜ非認知の力は遊んでいれば育つという認識が広まってしまったのでしょうか。

それはペリー就学前プロジェクトの教育内容の影響があるのではないかと思います。

ペリー就学前プロジェクトの詳しい教育内容は公開されていません。

ただ子供の自主性を尊重して遊びの中から学ばせたという情報もあります。

その情報だけが独り歩きし、子供を自由に遊ばせれば良いという誤った見解を広めてしまっているのではないでしょうか。

だけど実際に大人が干渉せずに自由に遊んでいたのは、教育的な介入をせずに非認知能力が低くなってしまったグループの子供達だと思います。

認知能力

非認知能力関連の話題では、IQなどの認知能力を鍛えるよりも非認知能力を鍛えましょうと言われます。

だけど、実際にはIQの向上を目的としたアベセダリアンプロジェクトでも、子供達の非認知能力は高くなっています。

つまり認知能力向上を目的とした教育であっても、やり方次第では非認知能力を鍛えられる可能性が高いのではないでしょうか。

ちなみに後追い調査の結果、IQの差は年齢を追うごとになくなっていったので、幼児期にIQが高くなる取り組みをしても最終的には遺伝の影響のほうが強く出るのだと思います。

ただ、ペリー就学前プロジェクトと比べるとアベセダリアンプロジェクトのほうが大学に通う割合は高くなっています。

また教育を受けなかったグループとの割合の差も、大学進学に関してはペリー就学前プロジェクトよりもアベセダリアンプロジェクトのほうが大きくなっています。

だから、IQを高めるための教育が、全く意味がなかったとも言い切れないと感じています。

IQ自体は差がなくなっても、学習能力を高める何等かの力は、その後も残っていると考えられるのではないでしょうか。

少なくとも学習面で良い影響が出ているのは確かだと思います。

そして、IQや学習面以外の部分でも良い影響が出ています。

だから幼児期に認知能力を高めることは、やり方さえ大きく間違えなければ、良い影響のほうが大きいと思います。

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