望むようには育たない
よく「子供は親の望むようには育たない」と言われますが、ネットや周りの子供達を見ているとそ、そうは感じません。
特に幼児や低学年の子供達を見ていると、親が育てたいと思う形に近い子に育っていると感じます。
ただし親の理想通りの子供に育っているわけではありません。
活発さと乱暴
親が何があっても絶対に暴力だけはダメと厳しく躾けてきた家庭のお子さんで、暴力的な子を私は見たことがありません。
逆に男の子は活発なほうが良いとか、男の子は運動できないとダメといった価値観のご家庭のお子さんは、乱暴な子が多い気がしています。
親が子供に男の子らしさを求めた結果、乱暴な子に育ってしまうケースも、少なからずあるように感じています。
自己主張とわがまま
親や先生の言うことを素直に聞けなかったり、協調性がなくわがままなお子さんは、子供が自己主張することを重視している家庭に多いと思います。
また子供は子供らしくあるべきとか、子供が大人の顔色をうかがうのはよくないという考えの親御さんも多いと感じています。
その結果、自己主張が強く、わがままで指示を聞けない子に育っているケースもあると思います。
理想の子供
男の子らしく活発な子や、きちんと自分の意見が言えてリーダーシップのとれる子になってほしいと思う親御さんは多いと思います。
ただ、そういう理想を追い求めた結果、乱暴な子に育ったり、周りに合わせられないわがままな子に育ってしまうケースも多いと感じています。
そういう子供達は親の理想通りには育ってなくても、親が望んだとおり、活発だったり、人の顔色をうかがわなかったりします。
つまり親が育てたかった理想の子には育っていないけれど、親が望んだように育っているとも言えます。
両極端な面
活発だけど真面目で優しいとか、自己主張できるけど協調性や思いやりがあるといったように、両極端な面を同時に育てるのは、なかなか難しいと思います。
子供は生まれ持った資質と、親の育て方の掛け合わせで育っていると感じます。
少し大きくなれば、そこに友人や先生などの周りの人間関係が複雑に絡まり、子供の人格を形成していくのだと思います。
例えば、もともとすごく大人しくて真面目で優しい子を、活発な子にしようと親が努力すれば、人並み程度に活発で、真面目で優しい子になることもあるかもしれません。
だけど、もともと活発で不真面目で自己中心的な子を、活発な子に育てようとすると、人並み以上に活発だけど、いじわるで暴力的な子になることもあると思います。
同じように、もともとこだわりが強い子を、自己主張できる子に育てようとすると、わがままで自分勝手で指示を聞けない子に育つ可能性が高くなるのではないでしょうか。
デメリットを考える
子育ての方針を決める上で、良いほうに育った場合とは別に、悪いほうに育った場合にどのようなデメリットがあるのかを考えることも大切だと思います。
例えば活発に育てようとすれば乱暴な子に育つ可能性があり、自己主張できる子に育てようとすればわがままな子に育つ可能性もあります。
極論で言えば、活発で自分の意見をはっきり言えるけど、わがままで周りに合わせられない子と、消極的で周りに流されやすいけど、協調性があって優しい子のどちらを親が望むかです。
もちろん生まれつきの資質もあるので、親が望んだまま育つわけではありませんが、親の意識で、ある程度の差は出てくると感じています。
ちなみに私は前者と後者なら、後者を選ぶというスタンスで子育てをしています。
ただし後者の場合、周りに流されやすくなる危険性があるので、善悪やルールについては厳しすぎるぐらいに教えつつ、子供がなるべく良い環境に身をおけるようにしたいと考えています。
また家庭学習や習い事で子供に自信をつけさせることにより、積極的に授業に参加できるようになっていると感じています。
どんな子育てにも良い面と悪い面があると思うので、マイナス面も見て、それをどうすれば補っていけるかを考えていくことが大切だと思います。