イベントでのできごと
先日とあるイベントに参加した時に、とても素敵な光景を見ました。
そのイベントでは、子供達が2チームに分かれてリレー形式で競う競技がありました。
1周目が終わった後に、先生が「次はどういう順番にする?」と子供達に聞きました。
すると、ある子が「私、一番がいい」と言いました。
その声につられるように、次々と「ぼくも」、「私も」という声が上がりました。
そこで進行役の人が「1番をやりたい子は手をあげて」と言いました。
手をあげた子供の人数が多かったので、最終的にはじゃんけんをして、一番の子を決めました。
譲ってあげる子
2周目も終わり、次が最後の回となるところで、進行役の人が「最後の順番はどうする?」と子供達に聞きました。
すると息子と別チームで先頭だった子が「このままの順番でいい」と大きな声で言いました。
結局、他に意見する子がいなかったので、そのままの順番で3周目をやることになりました。
すると息子のチームの先頭だった男の子が、先ほどじゃんけんに負けて2番目だった子を、そっと自分の前に行かせました。
それを見て、とても温かい気持ちになりました。
周りの大人は気付いておらず、その場では誰にも褒められていませんでした。
誰も見ていなくても、さらっと自分から譲ってあげられるその子は、本当に素敵な子だなと思いました。
思いやり
実は息子は1周目の時に偶然1番になっていました。
だから2周目でみんなが1番をやりたいと手をあげた時は、あえて手をあげなかったようです。
息子に聞くと、自分は1周目で先頭だったから、自分だけ何度も先頭をやるのはずるい気がして遠慮したと言っていました。
ちなみに息子は先頭が大好きで、誰も並んでいない時間から並ばされることもよくあります。
「あと10分後に並んでも、きっと1番取れるよ」と言っても、「油断してたら1番じゃなくなる」と言って早くから並びたがります。
そんな1番が大好きな息子ですが、他の子のために我慢できたのは偉かったと思います。
だからイベントの後に、きちんと周りのことを考えて、手をあげなかったことを褒めました。
きっと息子は、あの男の子のようにスマートに譲ってあげることはできないだろうけど、それでも周りに配慮する気持ちは少しずつ育っていると感じます。
幼い頃は自己主張の強い子が得をすることが多いです。
だけど、周りのために我慢した瞬間を見逃さずに褒めていくことで、子供は周りに配慮することの大切さを少しずつ学んでいける気がしています。
積極的な子やリーダータイプの子供が評価されやすい世の中ですが、私は目立たなくても周りに配慮できる優しい子に育ってほしいと思います。