勉強の主体性と遊びの強制の矛盾 | 普通の子がこつこつ頑張る中学受験

勉強の主体性と遊びの強制の矛盾

教育関係者

ネットを見ていると、子供の主体性を大切にすべきとおっしゃる教育関係の方は多いです。

でも中には、展開図に弱い子に対して、折り紙をして遊んでないんじゃないかとか、でんぐりがえりしてないんじゃないとか、まるでそれが悪いことのように言われる方もいます。

そして、牛乳パック切るようなお手伝いをしてと、強制されたりしています。

折り紙で遊ばないのは、子供があまり折り紙が好きじゃないからだし、でんぐりがえりが嫌いな子や苦手な子だっています。

何でも主体的にやらないかと意味がないとか、身につかないと言うのなら、折り紙をしたいと思うか、思わないか子供自身が判断するべきではないでしょうか?

幼児教育の先生

幼児教育の先生は、子供の遊びは、みんな主体的にやっていてるから、遊びながら自然に身につくと思いがちな気がします。

逆に計算やひらがななどのプリントの勉強は、子供にとって面白くなく、主体的にやらない子ばかりだから、身につかないと思われている気がしています。

だけど、折り紙だって、でんぐりがえりだって、嫌いな子は嫌いです。

本来子供が嫌うものを、子供の能力を高めるために、親がうまく導いてやらせるというのなら、幼児教育の遊びだって、プリント学習だって変わらない気がします。

空間認知能力が弱い

息子は以前から書いているとおり空間認知能力が弱いです。

そして、私も空間認知能力が異常に弱いです。

これは、もう遺伝としか言いようがなく、発達障害グレーの息子の特徴でもあると思います。

確かに息子が幼い頃は、積み木やタングラム、LEGOやLaQ、マグフォーマーやアイロンビーズなど、色々と空間認知能力を高めそうな玩具を与えてきました。

そして、折り紙も一緒に教えながら折りました。

でも一番興味がなさそうな遊びは、折り紙でした。

まず、空間認知能力の弱い息子は私がいないと折れないというか、私がいても、なかなかうまく折れませんでした。

発達障害の子は、普通の人が頭の中のイメージを無意識で指先に伝えられるのに対して、そういうった作業が苦手だそうです。

だから、頭ではわかっていてもうまく指先を動かせなかったのかもしれません。

ちなみに、早くからお箸を使わせたり、巧緻性を意識した遊びや生活もしてきました。

だけど苦手なものは、最初から普通にできる子よりも、やはり苦手なんだと思います。

人より何十倍も頑張って、やっと一人前になれるのではないでしょうか。

折り紙が好きな子は、きっと生まれつき空間認知能力が高い子なんだと思います。

夫のお母さんは知育とかに、熱心な方ではないですが、夫の空間認知能力はかなり高いと思います。

実際に児童期に、自ら空間認知能力が高い子が、好むような遊びを、自分で考えてしていました。

たぶん、空間認知能力が高い子は、自らそういう遊びを好むのだと思います。

東大生が幼少期にやっていたことをやらせる意味」でも書きましたが順序が逆なんです。

何かをやらせたから、かしこくなったのではなく、かしこいからそういった遊びを好むのです。

勉強

息子は空間認知能力の分野は塾のテストの点数も低いですが、幼児期から勉強していたので、他の分野は今のところ点数も高く、空間認知能力の部分のマイナスをカバーしています。

発達障害グレーだけど、勉強がそこそこできるので、自己肯定感も高く、学校も楽しそうです。

発達障害の子は勉強や他のことで周りの子よりも遅れてしまい、学校を嫌がりやすい傾向があると感じます。

そんな中で、ただ遊んでばかりいるのではなく、直截的な勉強をしてきたことが息子の自信につながっていると思います。

もし知育だけに傾倒していたら、ひらがなからつまずいて学校が嫌いになっていたかもしれません。

塾でも、今のところは、それなりに良い成績がとれているので、楽しく通ってます。

展開図

もし展開図に強くするために幼児期から何かしたいと思うなら、遊びでなくても良いと思います。

プリンターがあるなら展開図を印刷して、一緒に気って組み立てたり、組み立てる前に絵を描いて、どこに何が来るか予想したり、そのほうが折り紙よりも直接的な能力は上がると思います。

円すいや円柱は無理ですがマグフォーマーなども使えます。

私も息子の幼児期は折り紙をやらせて、なぜこんなに不器用なのかと悩んだ時期もありました。

だけど色々やってきたからこそ、サピックスのテストでも、展開図の問題が、苦手程度ですんでいるのかもしれません。

だからといって、折り紙やってこなかったから、空間認知能力が弱いなんてことはないと思います。

忍耐力で、どうにかなる問題以外は、苦手なものはやはり苦手なままのことが多いです。

練習すれば人並みになれることもあるかもしれませんが、それで突き抜けるのは難しいでしょう。

だから生まれつき空間認知能力が弱い子が、折り紙したり牛乳パックを切り開いたぐらいで、展開図に強くなるなんてことはないと思います。

それなら、勉強を無理のない範囲で、幼児期からやっていったほうが良いと思います。

遊びは主体的じゃなくてもOKで、勉強は主体的じゃないとダメなんておかしな価値観です。

そんなおかしか価値感にふりまわされないよう、時間のたっぷりある幼児期を有効に使ってほしいです。

ちなみに「さわって学べる算数図鑑」には展開図を組み立てられるページもあるので、おすすめです。

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