塾の先生
塾の先生はたくさんの子供を見ています。
だけど、塾の先生の話には大抵色眼鏡が入ります。
例えば塾の先生が好きな生徒とはどんな生徒でしょうか?
私が考える塾の先生が好きそうな生徒は、真面目に授業を聞き、授業を受けることで力をつけていると感じる生徒です。
それでは、逆に塾の先生が嫌いそうな生徒とはどんな生徒でしょうか?
私が考える塾の先生が嫌いそうな生徒は、授業を真面目に聞かないけど成績が良く、家庭学習や算数塾などで先取して知っていることを自慢するような生徒です。
そんな生徒が、もし高学年で失速したら塾の先生はどう思うでしょうか?
先生は決して口にはしないでしょうが、きっと心の中で「それみたことか」と思うのではないでしょうか。
そしてその生徒は先生の中で、悪い例として、とても強く印象に残ることでしょう。
先取すると授業を真面目に聞けない
例えば先取をしていて、高学年になるにつれ成績が落ちる子がいたとしても、私はそれが先取のせいだとは思えません。
先取りをしていると、子供が授業を真面目に聞けなくなるから、後で成績が落ちると言う方もいます。
たしかに授業を真面目に聞くことは、とても大切です。
ただ、その生徒が先取をしていなかったら、本当に真面目に授業を聞いていたのでしょうか。
最下位クラスの生徒
ある大手塾に通う子が、最下位クラスの子は誰も予習していかなったのに、真ん中のクラスの子は、みんな予習していて驚いたという話を聞いたことがあります。
そして塾の一番下のクラスの子は、授業を真面目に聞けない子が多いという話もよく聞きます。
つまり予習してるとか先取しているからという理由でおこる問題ではなく、授業を聞かない不真面目な子は、どちらにしても授業を聞かないのだと思います。
きっと「知っているから授業がつまらない」という子は、授業がわからなくても「わからないから、つまらない」と言うでしょう。
先取否定派の先生達は、授業を聞いていない子が先取していると、授業を聞けないのは先取のせいで授業がつまらなくなっているからだと考えがちです。
だけど本当に先取のせいで授業が真面目に聞けないのであれば、先取していない子の割合が高いと思われる最下位クラスほど、授業を真面目に聞いているのではないでしょうか。
授業を聞くために
私は授業を聞くためにも先取は必要だと思っています。
なぜなら、授業内容が全く理解できないような状況のほうが、簡単な授業内容を聞くよりも、ずっと難しいと感じるからです。
大人でも全く知らない外国語の授業を聞くのは、しんどいでしょう。
逆に知っている内容なら、知っているなと思いつつも、多少は話が頭に入ってくると思います。
子供だって、全くわからない話をされても頭に入らないのではないでしょうか。
だから最下位クラスの子供達は、授業中に寝たり遊んだり騒いだりしてしまう子が多いのだと思います。
一度の授業で理解できるような優秀なお子さんなら、授業で初めて習うほうが良いかもしれません。
ですが自分の子供が1回の授業で理解できるような優秀児だとは限りません。
だから塾の先生の話を鵜呑みにせずに、普通の子は先取しつつ、授業を聞く態度については厳しく教えていったほうが良いと思います。
息子はもともと注意力散漫なタイプだと思うので、習う姿勢については幼児期から厳しく躾けてきました。
ちなみに息子は算数は数年分先取りしていますが、今のところ学校の授業も塾の授業も、真面目に受けているようです。
だから先取りしても、きちんと躾ければ真面目に授業を聞くことは可能だと思います。