不登校の原因は過干渉?
少し前にネット記事で見かけたのですが、2021年度は小中学校の不登校の数が過去最多となったそうです。
その記事のタイトルには、親が過干渉なのが原因かのように書かれていました。
だけど、本当にそうなのでしょうか?
ネットで見かけた話
前にネット上で、不登校の子供にずっと寄り添い続けてきた母親の愚痴を見かけたことがあります。
コロナの影響で父親が在宅勤務になり、一日中父親が子供に口うるさく注意し続けた結果、父親と一緒にいるぐらいなら学校に行くほうがマシだと思うようになり、お子さんは学校に行くようになったそうです。
母親は、これまで必死で子供に寄り添い続けた自分の努力は何だったのかと嘆かれていました。
ひどいいじめに悩んでいたり、自殺を考えるほど心を病んでいるお子さんも世の中にはいると思います。
だけど、そうではなく親に甘やかされて育ったがために、学校が面倒で行きたくないと思うお子さんも世の中にはいるのではないでしょうか。
全員不登校
ちなみに私は子供が全員不登校だった家庭を知っています。
その家庭は、子供が母親の名前を呼び捨てで呼ぶような親子関係でした。
けじめがなく、やりたいことしかやらないという子供達でしたが、親はそれを咎めるようなこともありませんでした。
少なくとも、その子達は過干渉とは無縁で放任されて育っていると私は感じました。
ちなみに不登校YouTuberの子の親も、私には放任主義に見えます。
色眼鏡
この手の話でいつも気になるのが、統計やアンケート結果などもなく、単に関係者の色眼鏡を通じて語られることです。
人は自分が見たい物に注目します。
だから、少しでも親に過干渉だと思える発言や行動があれば、この親は過干渉だと決めつけます。
そして例え不登校の原因がいじめだとしても、親が過干渉だからそうなったと思うのではないでしょうか。
寛容
私は不登校が増えた原因は、不登校に関して世の中が寛容になってきたからだと思っています。
今は昔よりも、「不登校でもいいんだよ」と認めてもらえることが多くなったと感じます。
だから少し嫌なことがあったり面倒になれば、学校に行かなくても良いと考える子供や家庭が、昔より増えたのだと思います。
それが不登校が増えた一番の原因だと私は考えています。
行きたくない
昔、幼児教育に関わる先生が、もし子供が幼稚園に行きたくないと言ったら最初が肝心だから、早くに相談して欲しいと言われていました。
これは小学生や中学生でも同じなのではないかと思います。
人は一度完全に止まってしまうと、動き出すのに、ものすごいエネルギーが必要になります。
その結果、学校に行けない期間が長期化し、結果的に不登校になるのだと思います。
もちろん本当に心が壊れそうなところまで限界がきているのなら、休息も必要です。
でも原因がわかっていて、その原因が取り除けるものであれば、完全に止まらせる前に、事態を改善していくことのほうが大切なのではないかと思います。
そのためには問題を早く知ることが大切なので、普段の親子のコミュニケーションも重要だと感じます。
息子も今は元気に毎日学校に通っていますが、この先どうなるかなんてわかりません。
ただ、もし息子が不登校になっても、何も考えず専門家の話に流されるのではなく、私なりに真剣に考えて、息子の様子を見ながら対応したいと思います。