先日発売された二月の勝者の16巻を読み終えたので感想を書きたいと思います。
今回も胸に残るシーンがたくさんありました。
物語はついに2月1日の受験日を迎えます。
親が受験校に子供を送り出す様子も、たくさん描かれていました。
私も息子を送り出す自分の姿を想像しながら読みました。
子供の本心は見えにくい
無敵のように思えた花恋ちゃんでしたが1月の受験校は残念な結果となりました。
負けず嫌いで強い子ほど、落ちた時の反動は大きいのかもしれません。
親でも100%子供の気持ちを把握するのは難しいのだと思います。
最終的に花恋ちゃんは自分の中の気持ちを吐き出せて良かったと思います。
1月受験はプライドが高く負けず嫌いな子ほど注意が必要なのかもしれません。
まるみちゃんの不安
まるみちゃんが第一志望の受験校に向かう途中に周りの子を見て、自分よりも頭の良さそうな子ばかりだと言う場面がありました。
受験当日は不安な気持ちでいっぱいで、そう思ってしまう子も大勢いると思います。
我が家の場合は、息子よりも私がそう思ってしまいそうな気がしています。
だけど不安な気持ちで向かった受験会場への道で、樹里ちゃんの姿を見つけられたシーンはとても良かったです。
樹里ちゃんに会えた時のまるみちゃんの嬉しさや心強さが、とても丁寧に描かれていて涙が出ました。
同じ場所を目指して一緒に戦ってきた仲間の存在は、受験当日にも大きな心の支えになるのかもしれません。
樹里ちゃんを見つけて力強く歩き出すまるみちゃんの背中はとても立派でした。
島津くんの父親
ずっと気になっていた島津くんの父親に、反省の気持ちが芽生えたのは本当に良かったと思います。
あれほどのことをしたのだから、最終的に家族の元に戻れるのかはわかりません。
ただ島津君の父親も、子供の頑張りを知っているからこそ、どうしても合格させたいという気持ちが暴走してしまったのだと思います。
例え元の家族の形には戻れなくても、最終的に和解してくれたらいいなと思います。
たどり着けただけで
16巻の中で佐倉先生が子供達に向けて、2月1日を無事に迎えられただけでも自分を誇って良いと話すシーンがあります。
中学受験に向けて最後まで走り続けるのは、それだけ大変なことなのだと思います。
実際の中学受験でも、途中で受験を諦めてしまう家庭はたくさんあります。
小学生の子供達が目標に向かって塾に通い勉強し続けただけでも、本当にすごいことだと思います。
だから2月1日に受験する学校にたどり着けただけでも、十分すぎる成果なのかもしれません。
私も2028年の2月1日にそんなふうに思える母親になりたいです。
だけど実際には正気を保つことすら難しいかもしれません。